《テーマ:樹形図、辞書式配列ほか》

《解説》(問題は下にあります.)
 確率で複雑な問題を考えるときは,「樹形図」「辞書式配列」「一覧表」などを用いて場合の数を数えます.
 (*教科書には辞書式配列や一覧表という用語は出てきませんが,その考え方は使われています.もちろん,生徒が使うのは自由です.)



 F山には登山道が3つある.家族旅行でF山に上って下りることとした.ただし,雰囲気を変えるために上りと下りは別の道を通る.このとき,上って下りるコースは何通り考えられるか.
■<樹形図>
 樹形図は,次のように枝別れする図で,「時間の経過にそって」考えるのに適しています.
 この樹形図から,道は6通りあることが分かります.

■<辞書式配列>
 上の結果を,ab, ac, ba, bc, ca, cb と,英単語を並べるように整理する方法を辞書式配列といいます.
 (単に,思い付く順に書いていては,「数え忘れ」(もれ)や「2度数えてしまう」(重複)のミスをしやすいものですが,辞書式に並べると,そのような間違いを防げます.)
■<一覧表>
 2つのサイコロを投げるときなどにも,使います.

 
<要点>
どの方法でもよいが,  
1 もれなく      
2 重複なく      
数え尽くすことが大切. 
 

例2
 AB2人の人がそれぞれサイコロを振るとき,Aのサイコロの目がBのサイコロの目よりも大きい確率を求めなさい.
<一覧表で考えるとき>
(答案) 
 右図のように,起こり得るすべての場合の数は,N=36通り 
このうちAの目がBの目よりも大きいのは○ 
印の場合でn=15通り 
 
 
 
15
 


 
 
36
 
12
 
例3
 3枚の10円硬貨を投げるとき,3枚とも表が出る確率を求めなさい.
<樹形図で考えるとき>
(答案) 
 右図のように,起こり得るすべての場合の数は,N=8通り 
このうち3枚とも表となるのはn=1通り 
 
 
 
1

 
 
 
例4
 A,B,C3人の人が横1列に並ぶとき,AがBよりも左に並ぶ確率を求めなさい.
<辞書式配列で考えるとき>
(答案) 
 右図のように,起こり得るすべての場合の数は,N=6通り 
このうちAがBよりも左にいるのはn=3通り 
 
 
 
 
1


 
 
 
 
ABC ACB
BAC BCA
CAB CBA
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