【解説】
■ 「猫ならば動物である.」という文章のように, 「○○ならば□□である.」「PならばQである」という形の文章において○○やPの部分を仮定といい,□□やQの部分を結論といいます. 例1■ 「猫は動物である.」という文章は数学上は,「猫ならば動物である.」を省略していったものと考えます.だから,この場合,仮定は「猫」,結論は「動物」です. 例3 ■ もとの文章「金ならば光る.」に対して,仮定と結論を取り替えたもの「光るならば金である.」としたものをもとの文章の逆といいます. 例4もとの文章が正しくても,逆は正しいことも,正しくないこともあります.上の例では,例4の逆は真ですが例5の逆は真ではありません.次の例は,逆が真でない有名な例です. 例6
■ 「△ABCにおいて,2辺の長さが等しいならば両底角は等しい.」の場合において「2辺の長さが等しい」は仮定で,「両底角は等しい」は結論ですが,「△ABCにおいて」は前提といいます.前提は,以下の文章をいう枠組みを示しています. 内容を正確に表現するためには,前提をはっきりさせなければならないことがあります.例えば,「偶数でないならば奇数である」という文章は,「整数において,偶数でないならば奇数である」の意味ならば正しいのですが「どんな場合でも,偶数でないならば奇数である」といえば正しくありません.(偶数でないものには小数や分数もあります.) 前提は,逆にとっても前提とします. 例7 |