【 左大文字 】


 京には,左京区と右京区がありますが,地図で見ると左京区は「右側=東側」に,右京区は「左側=西側」にあります.これは,今日の地図が,北を上にして書かれているのに対して,京の地名は帝(みかど)が南に向かったときの見え方がもとになっているためだと言われています.


 ところが,京には大文字(だいもんじ)が2つあり,右大文字は東側に,左大文字は西側にあります.大文字の左右は,左京区,右京区とは逆で,見た目と一致します.この大文字送り火の起源について,詳しくは分かりませんが,室町時代にはすでにあったとされています.

 さて,左大文字の起源について次のような説があります.足利義満の時代に作られた金閣寺(鹿苑寺金閣)には静かな池があって裏山も金閣も鏡のようにうつります.もし,もとの山の字ではなく,「池にうつったものが普通の「大」の字(の倒立したもの)になるように設計されていた」(仮説)とすれば,左大文字の山には,普通に書く「大」ではなく,特別な文字が書かれていたことになります.


 上の仮説が正しければ,
 (1)池にはどのような文字が見えることになりますか.(池のそばに普通に立っているときの見え方を答えなさい.)
 (2)左大文字の山にはどのような文字が書かれていることになりますか.
(なお,実際の山の姿は,上の仮説が正しいがどうか断定できるほどはっきりとしたものではありません.)
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