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■和の法則
【例1】
 大小2個のさいころを投げて、出た目の和が3の倍数になる場合の数を調べたいとします。
 3で割り切れるのが3の倍数
 例えば3, 6, 9, 12は3の倍数
(解答)
図1のように目の和の表を作ると
目の和が3になる場合が2通り
目の和が6になるのが5通り
目の和が9になるのが4通り
目の和が12になるのが1通り
これらの中に「重複して数えているものはありません」。
したがって、3の倍数になるのは
2+5+4+1=12通り

≪図1≫
1 2 3 4 5 6
1 2 3 4 5 6 7
2 3 4 5 6 7 8
3 4 5 6 7 8 9
4 5 6 7 8 9 10
5 6 7 8 9 10 11
6 7 8 9 10 11 12

 一般に、次の法則が成り立ちます。
【和の法則】
 2つの事柄ABは同時には起こらないとします.
 Aの起こり方がm通り、Bの起こり方がn通りあるとき,AまたはBが起こる場合の数はm+n通りになります.
和の法則を使うかどうかの見分け方
 「同時には起こらない」とは、時間のことではなく、論理的に両立しないことを表しています。
 これにより「重複がない」ことになります。重複がないときに「どれかが起こる」場合の数は和で求められるというのが和の法則です。

 例1では、目の和が3であれば目の和は6ではありません。つまり、目の和が3であることは6であることと両立しません。他の場合も、重複して数える可能性はありません。
【例2】
 1つのさいころを2回投げるとき、2回目に出た目が1回目に出た目の2倍以上になる場合の数は何通りありますか。
 (解答)
1回\2回 1 2 3 4 5 6
1 ×
2 × × ×
3 × × × × ×
4 × × × × × ×
5 × × × × × ×
6 × × × × × ×
1回目が1のとき・・・2回目は、2,3,4,5,6の5通り
1回目が2のとき・・・2回目は、4,5,6の3通り
1回目が3のとき・・・2回目は、6の1通り
1回目が4以上のときは、該当する場合の数はありません。
以上により、5+3+1=9通り

選択肢をクリックすれば採点結果と解説が出ます.暗算では無理ですから計算用紙で計算してから答えてください.
問題1大小2つのさいころを投げるとき,出た目の和が10以上になる場合の数を求めてください.
3 6 9 45 55  (通り)

問題2大小2つのさいころを投げるとき,出た目の最小値が3となる場合の数を求めてください.
5 7 9 11 27  (通り)

問題3大小2つのさいころを投げるとき,出た目の最大値が3以上4以下となる場合の数を求めてください.
8 9 10 11 12  (通り)


問題43人の人がじゃんけんを1回だけするとき,あいことなる場合の数は何通りありますか.
8 9 10 11 12  (通り)


問題5次の関係を満たす整数解x,y,zの組は何通りありますか.
x+y+z=5 …(1)
2x+y=5 …(2)
0≦x,y,z≦5 …(3)
3 4 5 6 7  (通り)


問題6次の関係を満たす整数解x,y,zの組は何通りありますか.
x+y+z=6 …(1)
2x+y−z=3 …(2)
0≦x,y,z≦6 …(3)
1 2 3 4 5  (通り)



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■[個別の頁からの質問に対する回答][和の法則について/18.10.3]
中学生ですこれはいちいち表を作らないといけないのですか
=>[作者]:連絡ありがとう.問題1,4,5,6に表を使わない解答例を示しているので,その質問はあり得ないでしょう.